ブローニング・オート5Browning Auto-5


分解図

仕 様  (SPECIFICATION)
口径       (Caliber)12ゲージ    (12 gauge)
全長     (Over Length)109.1cm     (42 in)
銃身長 (Length of Barrel)60.9cm     (24 in)
装弾数 (Magazine Capacity)5発       (5 rds)


ウィンチェスター社のレバーアクション、あるいはコルト社やブローニングの名称で知られるFN社(ベルギー)の各種自動拳銃など、数多くの名銃をデザインしたジョン・M・ブローニングは、もともとユタ州オグデンで一介の鉄砲鍛冶としてスタートをきった。19世紀から20世紀にかけて、最も偉大な火器設計家、ブローニングが手がけた作品のほとんどが未だに製造されており、中には1世紀前後を経た物も多い。その一つに「オート5・ショットガン」がある。
 
ブローニングが「オート5/レミントン・モデル11」として最初に特許出願をしたのは1900年2月であったが、その後、細部を変更したため、翌年の3月に再出願。米特許許可局により受理されたのは、同年12月になってからである。そこで興味深いのは、レミントン社ならぬウィンチェスター社が、この特許に注目したのだ。ところが天才的デザイナーであると同時に優れたビジネスマンでもあるブローニングは、契約に印税制を導入しようとしたため、ウィンチェスター社が難色を示した。結果、ベルギーのファブリック・ナショナル(FN)社によって1904年、製品化が実現。
 
一歩出遅れながらも、米市場における自動ショットガンの需要から、レミントン社はいよいよブローニング及びFN社と契約交渉を始め、1905年、ようやく「モデル11」の発売へと漕ぎ着ける。FN社とレミントン社の「オート5」は基本的に類似しており、後に発表された多くの自動ショットガンに与えた影響は測り知れない。第二次大戦後、ブローニングは製造プラントを日本へ移すなど、これまで実に275万丁以上を生産したばかりか、それとは別にレミントン社でも30万丁以上の「モデル11」を生産しているのである。
 
現在、アメリカ市場へ出回っている多くは日本製だが、中には昔の在庫が残っていることもあり、筆者のオート5はそうしたベルギー製の一丁。たまたま、サンフェルナンド・バレー(ノース・ハリウッド)の大手銃砲店でベルギー工場を出荷状態のまま倉庫に眠っているのを見つけ、知らせてくれたのが購入のきっかけだ。

 
ベンチリブ付30インチ銃身と交換可。アンクル・マイクズ社ストラップ及びストラップ金具。