組込オブジェクトと関数
Javaスクリプトには後述のネットスケープ・オブジェクト以外、次のような組込オブジェクトと関数が含まれています。
Stringオブジェクト
String(文字列)オブジェクトの作成は、変数へ文字列を代入することで行います。文字列型もStringオブジェクトであると言えます。たとえば、次のような式はStringオブジェクトを作成することとなります。
mystring="Hello World!";Stringオブジェクトには、あらかじめプロパティやメソッドが定義されています。詳細は後述しますが、文字列を大文字に直すメソッド"toUpperCase" を利用するなら、mystring.toUpperCase();と記述し、その結果「Javaスクリプトの基礎」でご紹介した実例"Hello World!"が"HELLO WORLD!"となって返ります。mystring="Hello World!"; result=mystring.toUpperCase(); document.write(result);Stringオブジェクトの実例です。
Mathオブジェクト
Mathオブジェクトは、あらかじめ数学関連のプロパティ、メソッドや関数を持っており、sin式を使ったのが次の記述例です。
Math.sin(1.56);Mathオブジェクトの実例です。
Dateオブジェクト
Javaスクリプトは日時に関するデータ型を持っていませんが、日時に関するオブジェクトは組み込まれています。そのDateオブジェクトはJava言語とよく似ており、Unixのように1970年0:00.00からの数字として日時を管理しています。新しいDateオブジェクトを作成する場合の定義は、
変数名=new Date(パラメータ)パラメータについて以下の決まりがあります。
パラメータを指定しなければ今日のDataオブジェクトが作成されます。
today=new Date();
日付に関する文字列表示は「月 日, 西暦年 時:分:秒」です。
NewYear96=new Date("January 1, 1996 0:00:00");
年、月、日の整数値を設定する場合、(年、月、日)のように行ないます。
MyBirthday96=new Date(96, 2, 28);
年、月、日、時、分、秒の整数値を設定する場合、(年、月、日、時、分、秒)のように行ないます。
MyBirthday96=new Date(96, 2, 28, 6, 0, 0);組込関数
Javaスクリプトは次のようなトップレベルの組込関数を持っています。
eval
parseInt
parseFloatevalは文字列か数式を引数として評価します。引数が式なら、それを評価して値を返し、文字列なら数式に変換してから評価し、値を返します。
function calculate(obj) { obj.result.value=eval(obj.expr.value) }組込関数の実例です。